改正労働者派遣法案 衆議院で可決、6月中にも成立へ
改正労働者派遣法が6月19日午前中の厚生労働委員会で安倍総理も出席するなか、自民、公明両党の賛成多数で可決、午後の本会議でも可決された。今後、参議院での審議を経て、早ければ6月中に成立の運びとなる。施行は9月1日の予定。
改正法案は昨年の通常国会と臨時国会で条文ミスなどが相次ぎ、2回廃案になった経緯があり、今回も年金機構の個人情報流出問題から成立が危ぶまれる局面もあった。法案は期間制限がなかった専門26業務を廃止し、派遣期間の上限を一律に3年に設定しているが、労働組合の意見を聞いたうえで、人を入れ替えれば使い続けることができるうえ、同じ労働者でも部署を変えればさらに3年働くことが可能になるなどの点から、生涯、派遣を固定するものとして野党や連合など労働組合が反発を強めていた。
しかし、派遣元事業主に対しては、①派遣期間が3年に達した労働者の直接雇用を派遣先に働きかける、②無期雇用にしなければならない(派遣先が途切れたときは休業手当の支払いが必要となる)、③派遣労働者のキャリアアップのための計画的な教育訓練を求められる、④届け出が許可制に一本化されるなど、強い規制がかけられる内容となっており、かなりの派遣会社が廃業を余儀なくされるものとみられる。
今回の改正は、「コンプライアンスを守れる派遣元だけを残すことで、指導の徹底を図りたい」という行政の思惑と、「コンプライアンスを守らない派遣業者との低価格競争に巻き込まれるのを避けたい」と考える優良な派遣会社の希望が合致した面があり、法案成立後労働者派遣制度がどう機能するか注目されるところだ。
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